2016年4月10日日曜日

心から心への言葉[20]キリストを想う

[20]キリストを想う 
ウォッチマン・ニー、『心から心への言葉』

新約聖書の4冊の福音書は、主イエス様の一生を完全なかたちで広げてくれます。マタイによる福音書は、イエス様を主として、マルコによる福音書は僕として、ルカによる福音書は人として、そして、ヨハネによる福音書は、神としての主を現しています。福音書を読むとき、私たちはよく、ある過ちを犯します。キリストの言葉と行いだけに目を留めてしまうのです。確かに、主の言葉と行いは、人の心をしっかりと捉えるものですが、それでもやはり、私たちはこの間違いを犯してしまいます。すなわち、あるべきかたちでキリスト自身を見ることがほとんどできません。主の言葉と行いを学ぶ目的は、生けるキリストを知ることにあります。

ですから、私たちは、まず、神が現されたものをじっくり考える時間を持ち、その上で、キリストから示されるものを考えなくてはいけません。心を静め、聖書を開き、そして、地上での主の素晴らしい生涯が現れた一節を読みましょう。主の知恵、恵み、忍耐、慈愛、美しさ、柔和、やさしさ、従順、そして、哀れみを噛みしめてください。主のいのちがページから飛び出して、心が主への燃える愛で湧きかえるほど、主のことを思ってみましょう。主はかけがえのないお方です!心から愛すべきお方です!とてもやさしいお方です。

私たちは静かに主を思い、主がやさしく示される道が、目の前に開けるのを待ちましょう。それが、私たちを御そばへ引き寄せ、主への賛美と渇きを覚えさせます。まだ主を完全に自分のものにしていなくても、その時、私たちは主の愛を味わったのです。主の哀れみ深く、恵みにあふれた行いを深く思えば、私たちのいのちも、主の哀れみと恵みを現しはじめるはずです。例えば、税金をカイザルに納めることについて、主はその権威がどこにあるか、傑出した判断を示されました。そこで、主イエス様が用いられた知恵を私たちは良く知っています。主が地上でされたのは、このように、素晴らしいことばかりです。キリストの人がらに思いを巡らしてみてください。そうすれば、必ず、生けるキリストを知ることができます。救い主を、よりよく知ることができますように。

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