2016年9月10日土曜日

心から心への言葉 [47]休むことは力

[47]休むことは力
ウォッチマン・ニー、『心から心への言葉』

『立ち返って静かにすれば、あなたがたは救われ、落ち着いて、信頼すれば、あなたがたは力を得る。』(イザヤ30:15後半)

霊的な生活において、人がよく陥る過ちがあります。外から見て忙しく立ち働いているときほど、内面では混乱してしまうのです。忙しさで手一杯にはなっていなくても、やはり、私たちの内なるいのちは乱されています。このような状態ですと、外の状況に対応する能力が失われてしまいます。休むことは、キリスト者の生活における力であると覚える必要があります。神ご自身がこう言われたからです、『立ち返って静かにすれば、あなたがたは救われ、落ち着いて、信頼すれば、あなたがたは力を得る。』興奮しやすい人は、神の前に強くありません。心の乱れている人々は主の前で力を持っていません。私たちの強さは、内なる静けさと休息から来ることを、理解しなければいけません。

渦巻く風の奥には中心があります。風は外側では高速で渦巻いていますが、中心はもっとも静かです。同じように、内面が静かな生活が、私たちに力を与えてくれます。外の世界では風が吹き荒れていても、内側は完璧な静けさを保っています。『落ち着いて、信頼すれば、あなたがたは力を得る。』心が外の騒がしさにかき乱されて、静寂を失うことはあってはいけません。そうなれば、周りの世界に押し流されてしまいます。

海を考えてみてください。表面では、波が高く上がり、風が強く吹きつけもしますが、深い底では、何一つ動くものはありません。静寂に満ちています。海底に棲む生物を調べた人々は、その研究結果から、大洋の底ではほとんど動きがないことを証明したそうです。同じように、キリスト者としての生活においても、静寂と休息が必要です。ゆっくり休むことはできなくても、忙しく働く中に、内なる静けさを保つような者であるべきです。内なる休息があれば、敗北することはありません。どのような状況にあっても、私たちは主の前に、何一つ起こっていないかのように生きることです。主が私たちの中におられて、静穏な人生を求めることを助けてくださっています。

休むことの秘訣とは何でしょう?ひとつはピリピ書4章6~7節に見られます、『何も思い煩わないで、あらゆるばあいに、感謝をもってささげる祈りと願いによって、あなたがたの願い事を神に知っていただきなさい。そうすれば、人のすべての考えにまさる神の平安が、あなたがたの心と思いをキリスト・イエスにあって守ってくれます。』

キリスト者が休息を得るための一番の秘訣は、生きていく上で出会うすべてのこと、要求、仕事、必要、困難などを主に打ち明け、真摯にこう告白することです、『主よ、私はこれらすべてをあなたの御手にゆだねます。』こういった問題に直面したら、祈りと願いによって、感謝とともに、それを主にゆだねてください。何が起ころうと、それを神にゆだねてください。ゆだねたその時、神の平安があなたの心を守り始めます。ゆだねさえすれば、主の平安はすぐにでもやってきます。こうなれば、あなたも私も、日の出から日の入りまで、外の世界に押し流されることはなくなります。困難がどれほど大きくても、どのような問題があろうと、神の平安は私たちに留まり、良心を安らかに保ってくれます。

二つ目の秘訣はマタイ11:29に与えられています、『わたしは心優しく、へりくだっているから、あなたがたもわたしのくびきを負って、わたしから学びなさい。そうすればたましいに安らぎが来ます。』一つ目の秘訣は信仰であり、二つ目は従順です。神があなたの上に次々と困難な状況を起こすとき、主から与えられた試練に抗ったり、主の御心に逆らい、また、御心とは違うことを求めれば、内なる平和はありません。休息とは献身からやってくることを、覚えてください。困難が起こったとき、ただ、あなたが主から学び、主のくびきを負いさえすれば、自分の思いを遂げることができずにいらだっていても、やはり、心には平安が生まれます。もし、主に向かって、『主よ、あなたが何をして欲しいのであれ、私は喜んでそれをします、』と言えば、間違いなく魂に安らぎを見出すでしょう。人間的な不満や期待は必ず、休息を奪ってしまいます。

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