2019年11月30日土曜日

スポルジョン、『もろびとこぞりて』、はじめに

もろびとこぞりて
降臨節に向けた25章
チャールズ・H・スポルジョン

Joy To The World
Daily Readings For Advent

はじめに

12月のあわただしさのさなか、一日に五分だけ時間を取って、スポルジョンさんのことばに心を傾け、イエス・キリストのよき知らせの中にだけにあるよろこびで心を温めてもらいましょう。

『望む、望まないに関わらず、今は一年の中で、キリストの誕生のことを、じっくり考えさせられる季節です』と、チャールズ・スポルジョンは、1855年12月23日の説教の冒頭で述べました。クリスマスを祝うことが宗教的に必要であるという考え方を打ち消した上で、スポルジョンは続けました、『とはいえ、私は』、イエス様の受肉について説教をする機会として、『一年にクリスマスの日が、十回とか、十二回もあればいいと思っています。』

この降臨節をゆっくりと過ごしながら、イエス様の誕生に思いをはせてみましょう。

ここにおさめられた一日一章の読み物は、イエス様の受肉について語られたスポルジョンの説教から抜粋したもので、現代の読者に合わせて、言葉も編集されています。スポルジョンの説教をもっと読みたい方には、このサイトをお勧めします。
http://www.spurgeon.org/index/rindex.php

2019年11月20日水曜日

経験の大切さと価値(T. オースティン-スパークス)

経験の大切さと価値

T. オースティン-スパークス

『そればかりではなく、患難さえも喜んでいます。それは、患難が忍耐を生み,出し、忍耐が練られた品性を生み出し、練られた品性が希望を生み出すと知っているからです。この希望は失望に終わることがありません。なぜなら、私たちに与えられた聖霊によって、神の愛が私たちの心に注がれているからです。』(ローマ五・三~五)

苦難を通して得られる経験


『忍耐が練られた品性を生み出す。』

ここで、『練られた品性』とされていることばは、聖書の版によってさまざまな訳があり――欽定訳聖書では、『経験(experience)』、改訂欽定訳では、『試練(probation)』、アメリカ改訂訳では、『承認(approvedness)』――ここから、豊かな言葉、大きな意味と内容を持つ単語であることが分かります。これは実際に、試みの結果として承認を受けることを意味しています。そして、私が、欽定訳の『経験』が、もっともよい訳だと思うのは、同じ語源から、『実験(experiment)』――試みとその結果――と言う単語が派生しているからです。ここにこそ、このことばの本質があります。『患難が忍耐(がまん強さでもいいでしょう)を生み出』し、そして、『忍耐(がまん強さ)が経験』を生み出すのです。