2019年12月2日月曜日

スポルジョン、『もろびとこぞりて』、第二日

もろびとこぞりて
―降臨節に向けた25章
チャールズ・H・スポルジョン

Joy To The World
Daily Readings For Advent

第二日:悪魔をなぎ払う一撃

『わたしは、おまえと女との間に、また、おまえの子孫と女の子孫との間に、敵意を置く。彼は、おまえの頭を踏み砕き、おまえは、彼のかかとにかみつく。』(創世記3:15)

キリストは、年老いたへびにかみつかれる。しかし、それだけです!かまれるのは、かかとであって、頭ではありません!ですから、ごらんなさい、この勇者は再び立ち上がります。そのかみ痕は、致命的ではなく、いずれ消えていきます。主は死なれますが、墓の中で眠っている時間はとても短いため、きよらかな御身体が傷むことはなく、完全で美しい御姿で外に現れ、休まずに働いた労苦の日の後で、ゆっくり眠って目覚めた人のように、墓の中からよみがえられます!

その苦しみによって、キリストはサタンを打ち負かし、かみつかれたかかとで、かみ傷をつけた頭を踏み砕いたのです。

主はあわれみを持って私たちのところに来て、私たちと蛇とのあいだに敵意を置きます。これは、最初の恵みの働きです。かつて、私たちとサタンのあいだにも平和があり、サタンが誘惑すると屈し、サタンが教えたことは何でも信じた私たちはサタンの思うがままになる奴隷でした。しかし、あなたもおそらく、初めて不安と不満足を感じた時のことを覚えているでしょう。世の楽しみに喜びを感じなくなり、リンゴからは果汁が搾り取られて、あなたから全てが奪われました。そして、あなたは突然、自分が罪の中に生きていることに気付き、とても惨めな気持ちになって、自分で取り除くことはできなくても、その罪を憎み、ため息をつき、泣き、うめきました。心の奥底では、あなたはもはや悪の側になく、こう叫ぶ者となりました、『私は、ほんとうにみじめな人間です。だれがこの死の、からだから、私を救い出してくれるのでしょうか(ローマ7:24)。』このとき、あなたはすでに、恵みに契約のうちにあり、女の子孫となるべく定められ、そして、あなたに授けられ、あなたの中で働いているいのちの中に、この運命が現れてきました。主は尽きないあわれみの中、神のいのちをあなたの魂の中に投げ入れました。あなたは知りませんでしたが、天の火がひらめき、永遠に朽ちない生ける不滅の種がそこにありました。へびの大きな力は赦されない罪の中にあります。へびは叫びます、『私がお前を罪に定めた。お前たちをのろいの下に引き出した』と。『それは違う』と、私たちは言います、『私たちはのろいから解放され、祝福されている。「幸いなことよ。そのそむきを赦され、罪をおおわれた人は(詩篇32:1、ローマ4:7)」と書いてあるからだ。』神に選ばれた人々を訴えるのはだれですか(ローマ8:33)とあるように、私たちはもはや罪に定められていません。キリストが義と認めてくれたものを、誰が訴えることができるでしょうか?この真実こそ、年老いた竜の頭への一撃であって、そこから立ち直ることはできないでしょう。

出典:Christ the Conqueror of Satan - Sermon delivered November 26th 1876 

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