2019年12月22日日曜日

スポルジョン、『もろびとこぞりて』、第二十二日

もろびとこぞりて―降臨節に向けた25章
チャールズ・H・スポルジョン

第二十二日:恐れることはありません

御使いは彼らに言った。「恐れることはありません。今、私はこの民全体のためのすばらしい喜びを知らせに来たのです。きょうダビデの町で、あなたがたのために、救い主がお生まれになりました。この方こそ主キリストです。あなたがたは、布にくるまって飼葉おけに寝ておられるみどりごを見つけます。これが、あなたがたのためのしるしです。」すると、たちまち、その御使いといっしょに、多くの天の軍勢が現われて、神を賛美して言った。「いと高き所に、栄光が、神にあるように。地の上に、平和が、御心にかなう人々にあるように。」(ルカ2:10-14)

神の子よ、あなたはこう言います、『私は今日、とても弱々しく、神のもとに行けない。』恐れてはいけません。ベツレヘムで生まれるお方が、『彼はいたんだ葦を折ることもなく、くすぶる燈心を消すこともない(イザヤ42:3)』と言われたのです。

『私は天国にはいけない』と言う者がいます、『神に受け入れられて、御顔を見ることはないだろう。私は誘惑を受けすぎている。』『恐れることはありません、』なぜなら、私たちの大祭司は、私たちの弱さに同情できない方ではなく、罪は犯されませんでしたが、すべての点で、私たちと同じように、試みに会われたからです(ヘブル4:15)。

『でも、私はこの世であまりに孤独だ』と、他の誰かが言います、『誰も私のことを気にかけてくれない。』どんな時も、気にかけてくれる方が一人います、あなたと同じ人間です。今もあなたの兄弟で、孤独な精神を忘れない方です。

しかし、罪人の声が聞こえます、『今朝、神のもとに行って、自分が罪人であると告白するのが恐ろしい。』それなら、神のもとに行かず、キリストのところに行きなさい。あなたも、キリストなら怖くはないでしょう。キリストの外ではなく、キリストの中にいる神を思いなさい。イエス様を知れば、あなたもすぐにみもとに駆け寄り、恐れることなく、主に自分の罪を話すようになります。主がこう言うことが、もう分かっているからです、『行きなさい。今からは決して罪を犯してはなりません(ヨハネ8:11)。』

『私には祈れない』と誰かが言います、『祈ることが怖い。』あなたの声を聞いてくれるお方なのに、祈るのが怖いのですか?神の顔は恐ろしいかも知れないが、人の身体を持った神を前に何を心配するのですか?行きなさい、哀れな罪人よ。イエス様のところに行きなさい。

『私は思うに』と言う人もいます、『みもとに来る資格がない。』あなたは神のもとに来る資格はなくても、イエス様のもとに来る資格がない人はいません。主の聖なる山に立つために適していない人はいても、主イエス様のもとに来るのに資格など求められません。罪にまみれ、失われ、傷だらけの今のあなたのままで来てください。そのままで来れば、主は受け入れます。

『ああ』、別の人が言います、『私は信じられない。』偉大ではあっても目に見えない神に信頼できないことは理解できますが、血を流して死にかけている人の子であり、神の御子でもあるこの方を信頼できないのですか?

『でも、私には希望が持てない』と、またある者は言います、『主は私を見さえしない』と。主はあなたのような人たちをずっと見ていたのです。主は、取税人や罪人を受け入れて食事をともにし、遊女ですら御前から追い払われることはなかったのです。ああ、神が人を自分に結びつけたのですから、恐れないでください!罪のために、神から遠くへとさまよい出てしまって、神の名前を思うことすら恐れている人に私が教えたいのは、イエス・キリストが『罪人の友』と呼ばれていることです。貧しきたましいよ、私はあなたが主を友と思えるように祈ります。そして、ああ!神の霊があなたの見えない目を開いて、あなたには神から離れている理由などなく、神への間違った思いを持っているに過ぎないことを示してくださいますように!神は、最後の一人まで救うことができ、救いたいと望んでおられると、信じることができますように!主のやさしく恵み深い人柄、人の背きも咎も罪もよろこんで受け止めたいという主の気持ちを、あなたも理解できますように!そして、恵みの甘い力があなたを捉えて、今日、この朝、あなたを主のもとに引き寄せてださいますように!

イエス・キリストがあなたの中に形つくられることを、神が叶えてくださいますように。それは栄光の希望です。そのとき、あなたもこう歌えるようになります、『いと高き所に、栄光が、神にあるように。地の上に、平和が、御心にかなう人々にあるように。』アーメン。

出典:God incarnate, the end of fear(1866年12月23日に語られた説教)

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