2020年11月23日月曜日

【Daily Open Windows】11月23日

十一月二十三日

愛に根ざし、愛に基礎を置いているあなたがたが、・・・人知[経験を伴わない知識]をはるかに越えたキリストの愛を[実践的に、あなた方自身の経験を通して]知ることができますように。(エペソ三・十七、十九)

聖霊は、忍耐、素養、指導、力強さなど多くのものをを霊の賜物として与えてくれますが、聖霊自体が経験の代わりとなることはありません。私たちは、気がつけば、本来なら聖霊はするはずのないことを、聖霊が自分のためにしてくれるようにと願っていることがよくあります。御霊がすることは、私たちを経験へと導くことです。これが、御霊が私たちの祈りに答えるただひとつの道です。多くの祈りは経験を通して答えられます。主に何かをしてくださいとお願いすると、主は経験を通してあなたを導き、あなたは答えへとたどり着きます。もちろん、それがあなたが望んでいたことではなく、あなたが願ったのは、主がそのとき、そこで、贈り物として、行動として、そのことを実行してくださることでした。しかし、それは、ただ客観的に外から与えられたものとしかなりません。御霊はこの経験をあなた自身の一部とすることを望んでおり、だからこそ、御霊は祈りに対し、経験によって答えるのです。『忍耐が経験を生み出す』のであり、そして、経験がなければ、誰が、何を与えてくれようとも、なんの役に立つでしょう?


こうなりますと、経験は、艱難から逃れることより、ずっと大切ということになります。『艱難が経験を生み出す』からです。ああ、なぜ、主はこれや、あれが起こることを許されたのか、あるいは、なぜ、このこと、あのことをしてくださらなかったのかと、問い質したことがどれだけあったでしょう。主はなぜ、アダムが罪を犯すことをとめなかったのでしょう?なぜ、主は、あれほど恐ろしい悲劇を引き起こした多くのことを止めてくれなかったのでしょうか?経験ということばが、大きな答えとなります。経験が非常に大切なのは、結局のところ、経験こそが、奉仕の質となるからです。現実の生活に戻り、本当に大きな出来事に直面して、その問題があまりに恐ろしい事態につながってゆくとき、私たちが求めるのは情報だけではなく、欲しいのは経験であり、経験が自分を助けてくれるところへと向かってゆきます。そうではありませんか?すなわち、経験こそが、主に対する奉仕の質と、主にとっての自分の価値の本質となってゆきます。

Daily Open Windows ―― T・オースティン-スパークス

2 件のコメント:

翻訳虫 さんのコメント...

【翻訳メモ1】
『Daily Open Windows』では、冒頭の聖句は、著者ではなく編集者が選び、いつも別の聖書の英語訳から引用されています。今回のAMP訳、The Amplified Bibleは原語にない解説を挟んで膨らませた増幅版聖書です。例としてエペソ3:19を比べてみると、

新改訳: 人知をはるかに越えたキリストの愛を知ることができますように。こうして、神ご自身の満ち満ちたさまにまで、あなたがたが満たされますように。

NIV: and to know this love that surpasses knowledge—that you may be filled to the measure of all the fullness of God.

ISV: that is, you will know the love of the Messiah[r]— which transcends knowledge, and will be filled with all the fullness of God.

AMP: and [that you may come] to know [practically, through personal experience] the love of Christ which far surpasses [mere] knowledge [without experience], that you may be filled up [throughout your being] to all the fullness of God [so that you may have the richest experience of God’s presence in your lives, completely filled and flooded with God Himself].

括弧の中に内容を補填する解説を入れるだけではなく、地の文も長くなっていて、たとえば、『人知』は、他の英語訳では、『knowledge』なのに、AMPでは、『knowledge without experience』となってます。

今日の『Daily Open Windows』では、この『experience』という言葉が鍵となっているので、日本語の聖句の中にも挟んでいます。

翻訳虫 さんのコメント...

【翻訳メモ2】
『Tribulation worketh experience』、『Steadfastness worketh experience』
この二つの文章の元ネタは有名なローマ書5章の『患難が忍耐を生み出し、忍耐が練られた品性を生み出し、練られた品性が希望を生み出す』です。
英文では、『Tribulation worketh stedfastness. Steadfastness worketh approvedness; and approvedness, hope: and hope putteth not to shame』ですが、本文では、『stedfastness(忍耐)』と『approvedness(練られた品性)』を『experience(経験)』ということばに置き換えています。